笑ゥせぇるすまん 

初期アニメのあらすじ一覧

第4話「化けた男」

<今回のお客様>
サラリーマン:磯部錦一(36)

 

<あらすじ>

磯部錦一は妻と幼い娘を抱えたサラリーマン。ある朝、磯部が妻と娘に見送られて家を出たところにたまたま喪黒福造が通りかかる。

 

磯部は最寄りの駅で雑誌を買い、行きの満員電車の中、忘年会に関する特集(バニーガールが出てくる)を読んでいた。それを後ろから見る喪黒福造。喪黒は磯部をターゲットに決め、行動をマークすることにした。

磯部は帰りの電車の中でも同じ雑誌を読み、今度は「夜のプレイ」というページを読んでいたが、喪黒に見られていることに気づき、慌てて違うページへと変えるのだった。

 

次の日、磯部はいつものように雑誌を買おうとしているところで喪黒福造に「よく会いますね」と声をかけられるが、不審に思い、急いでその場を立ち去る。
用心深い磯部は帰りの電車の中も喪黒が居ないか警戒し、改札を出ても喪黒が居ないことにホッとするが、油断した瞬間、目の前に喪黒福造が現れ、驚く。
さらに、一杯付き合ってくれないかと魔の巣へ誘われ、何とか断ろうとする磯部だが、半ば強引に酒に付き合わされる羽目に。

 

そして魔の巣で早々に喪黒福造から、あなたの名前は磯部錦一だということを当てられ、自分はセールスマンであると言われた磯部は、自分に何を売りつける気だとくってかかる。
しかし喪黒はそんな磯部を意に介さず、「あなたにはちょっとしたアバンチュールが必要なのです」と告げる。それを否定する磯部だが、喪黒には一見満ち足りた生活を送っている磯部は本当は心からは満たされておらず、心の底でアバンチュールを欲しているが、自分でアバンチュールを起こす勇気も無ないため雑誌のマル秘記事を読んで欲求不満を発散させているのだと指摘する。

それを聞いてくだらない、と退散しようとする磯部だったが、電車で痴漢を働いたエリートサラリーマンの話に喪黒にされると、心が揺れ動き、結局喪黒の話に乗ることに。

提案されたのは、磯部錦一ではない格好に変装してアバンチュールを楽しむことだった。最初は変装に戸惑うも、思い切ってキャバレーに入り、お酒を飲んで楽しむと、段々気が大きくなっていく。


次の日も妻と娘に嘘をつき、夜遊びを楽しむ磯部。立ちションもいとわず、猫や通行人に絡むほどにハイド氏になったような気分になった磯部だったが、偶然絡んだ人間が喪黒だとわかり、再び魔の巣へ連れて行かれる。
毎日が刺激的で楽しいと喪黒に感謝すると、喪黒から磯部だけでなくもう一人の人間、つまり一人で二人の生活を送ってみないかとそそのかされる。

 

すでに田辺順吉という名前でアパートを借りており、そこではその変装した姿で「田辺順吉」として生きていくことができると告げられ、ドーンされる。
ドーンされた磯部は、喪黒に紹介されたアパートへ向かう。田辺順吉と書かれた表札を開けると、大勢の子どもと妻と思わしき女がいた。
そこはまぎれもない田辺順吉の家だった。最初は戸惑うも、妙に色っぽい妻と一夜を共にし、とうとう磯部錦一としての生活を放棄し、田辺順吉になったのだった。

 

最後、磯部錦一の妻と娘が、いつまでも帰らない磯部を心配して玄関に立ち尽くしているところを再び喪黒福造が通りかかり、
「磯部さんは田辺順吉に飽きたらまた帰ってくるでしょう。私がこの家を通らなければ、この家族はいつまでも平和で穏やかな生活を暮らせていたのに…」
と呟いて去って行くのだった。